運命に翻弄された二人 ご購入はこちら 柊介と順平シリーズ
愛と凌辱の果てに見つけた真実の愛

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本の概要・紹介文

 三巻までのあらすじ
 囚われた亮介を助けるため、自ら生贄になった明石柊介と藤代瑞己。
 アンダーグラウンドの狙いは、明石柊介であった。彼を陥れようと、無理難題が柊介を襲う。
 愛しい恋人のもとへ帰ることを諦めようと生を放棄したその瞬間、自らの爪でシャツに血がにじむ程に、己を傷つける恋人と目が合った。
 帰ってくるって言っただろ!そう訴えかける相澤順平の涙が、生きる事への一本の蜘蛛の糸となった。タイムアウトぎりぎりという綱渡りの中、アンダーグラウンドから這う這うの体で解放される事に成功した二人を、さらなる悲劇が襲う。
 病院のベットで寝ていたはずの佐々木亮介が、忽然と姿を消したのだ。
 柊介が小さなころから恋焦がれていた三島隼人は、記憶を失った亮介だった。亮介を何年も愛し続けていた瑞己は、二人でした約束の場所へタクシーを飛ばす。蓮のほとりに座り込む亮介と、歩み寄る瑞己。亮介は失った自分の時間を取り戻したいと、瑞己に懇願した。最近知り合ったと思い込む亮介に、小さなころからあなたは僕を知っているよ。と昔話を始めた瑞己。それは亮介の想像を超えるものだった。
 「愛されてこなかった人間は愛し方を知らない。瑞己が俺に愛されていると思ってくれているなら、きっと、俺は、俺を捨てたはずの親にだって、愛されていたんだ」と存外綺麗な笑顔で笑った。
 過去を知る強さを手に入れた亮介は、友達だと思っていた順平が、実は小さなころから家のために我慢を強いられてきた弟だと聞き、今度は順平を守る番だと立ち上がる。

 

 柊介の解放に加担した罪に問われた相澤順平は、アンダーグラウンドの長老達に呼び出しを食い、金儲けの次なる生贄になるのだった。
相澤家に粛々と伝わる「奇跡のオス」と呼ばれる、妊娠可能な男達。
彼らは一応に皆、内ももの付け根に、ハートの痣があった。

 自分の内ももにうっすらとした痣が浮かび上がっていることを知っていた順平は、相澤の正式後継者として、つらい選択をしなければならなかった。
幼いころからお前だけを見てきた。
お前が兄貴を好きだったあの頃から、ただひたすらに、俺は柊介、お前しか見ていなかった。

 愛しているから、好きだと言いたい。
愛しているから、もう言えない。
記憶を失う程に 狂ってしまえたなら、お前に愛されることに、これ程の罪悪感を抱かなかったものを。

 運命の分岐点である待望の第四巻。

書籍冒頭のご紹介

隠されたもう一つの闇

「亮介、凄い直球だね」
「瑞己は俺の性格知ってるだろ? プラス思考だからなぁ。知らないより、知ってる方が良いと思える程には、幸せなんだ」
「僕のおかげだね」
この場の空気が、心臓をギュウって掴む。
軽くからかうように投げ掛けたセリフに、あまりにも当たり前の様に『そうだな』と返されて、まるで中学生の初恋の様な戸惑いを覚えずにはいられなかった。
瑞己は淡々と話した。
「初めてあなたと会ったあの夜ね、あの場所に順平も居たんだよ」
佐々木亮介は、藤代達がいつから知り合いなのかと、こちらを向いた。
————まあ亮介からしたら、気になるのも無理はない。
「簡単に話せば、亮介の弟が順平で、亮介が隼人の記憶を持っていた頃、まだ順平と三島の姓を名乗っていた頃、近くに住んでいたのが明石柊介。で明石柊介は隼人が好きだったの。そんな彼も小学生の時に引っ越しをしてしまうのだけど、この頃既に、家庭教師をつけられて、一般の学校には通えなかった順平は、いつも羨ましそうに 亮介達を見ていたよ」
「なんでそんな事を、お前が、知っているんだ?————瑞己」
————まあ、普通はそう来るよね。
初めてあったのがゲイバーなのが、真実なら、藤代がそんな小さな相澤や三島隼人を知っていたら、普通は訝いぶかしがるってもんだ。
————やはりそのまま流せなかったか。
瑞己はそのまま黙っていた。先に口火を切ったのは亮介の方だ。
「まだもう一つ、俺の知らない何かがある?」
————聡いな。
瑞己は大きく深呼吸して、覚悟を決めて話し始めた。本音を言えば、言いたくない。好きな男に、他の男にあれこれされた過去なんか、話したい奴がいるものか。藤代はそう思った。
「俺と順平は、小さな頃からそう言った間柄だったから。だから、あいつの態度は最初から高圧的だっただろう?」
高圧的、言われて思い当たる事は沢山あった。
「確かに」
ふわりと風が吹いた。目の前の池に浮ぶ蓮の花は揺蕩い、二人を包みこんだ。
————この場所が、俺に力をくれる。
大きく息を吸った佐々木亮介は、一歩一歩空白のページを埋めていった。
「そう言った間柄? でも、相澤は柊介が好きなんじゃ無いのか?」
「順平が柊介に感じていた感情は、こいつが欲しい! って気持ち。つまり欲だよ。情欲とか色欲とかね」
————色欲、小さなうちから?

目次
  1. 隠されたもう一つの闇
  2. 極上のあだ花
  3. 大天使ミカエル
  4. 朱の烙印
  5. 順平の覚悟
  6. もう少しだけお前のそばで笑いたい
  7. あとがき
  8. 奥付け
著者紹介
赤井ちひろ

5月24日生まれ

神奈川県出身

玉川大学演劇専攻卒

イタリアンを専門に生きるBL作家

料理やワイン、サービスマンの絡む現代BL

趣味・ロード【観戦】・宝塚観劇・そしてご飯を食べるように日々BL

SМ、拗らせ、純愛、調教、オメガバース書いてます

ドエス甘々攻め×ツンデレ受けが人生のメインテーマです

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本書のシリーズ本【柊介と順平シリーズ】
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