電子書籍の形式には、リフロー型とノンリフロー型の2つがあります。ノンリフロー型とは、端末によって文字の大きさや画像の大きさを固定化する形式のことを言います。
ということで、今日は、ノンリフロー型についてお話します。
ノンリフロー型の特徴
ノンリフロー型は、『流れに任せない』という意味で、決まった形をそのまま表示するというものです。ノンリフロー型の例として、一番わかりやすいのは、PDFファイルがあります。PDFは、ページ数もそのまま固定され、レイアウトしたものをそのまま表示されます。
このタイプが、ノンリフロー型の特徴です。
ノンリフロー型のメリット
ノンリフロー型のメリットとしては、端末によってレイアウトが崩れたり、画像の位置が異なったりすることがない。ということです。
写真集や画集、絵本などは、写真一枚を1ページと表示したり、中の文字のフォントサイズなどを変更させたくない場合が多いです。また、画面を縦や横で固定したい場合もあります。このような、デザイン重視の雑誌や図が多い書籍の場合は、ノンリフロー型が適していると言えます。
閲覧方法としては、画面の左側をタップするか、左側から右側へ指をフリックすると、次のページに進むことができます。また、文字や画像が見づらい場合は、拡大表示もできます。
このように雑誌や写真集などのように、レイアウトがくずれてほしくないものは、ノンリフロー型で制作することをおすすめしております。また、コミックスや漫画、雑誌なども、ノンリフロー型の代表例と言えます。
ノンリフロー型のデメリット
逆に、ノンリフロー型のデメリットとしては、拡大する場合、『文字だけ拡大』といったことができません。また、文字フォントの書体など、細かい変更もできません。読者がノンリフロー型で作られた書籍の文字を拡大したい場合は、画像全体を拡大して、その文字を見る必要があります。なので、リフロー型のように、行の最後で自動的に改行などをしてくれないので、図を拡大して、文章を読もうとすると、スクロールの手間が増えます。
また、ノンリフロー型の場合は、ハイパーリンクもサポートされていませんので、目次から各章にリンクを張ったり、外部リンクを張ることもできません。
これらが、ノンリフロー型のデメリットと言えます。ノンリフロー型は、レイアウトが崩れない分、文字の細かな設定をすることができません。
リフロー型とノンリフロー型は、一長一短の特徴がありますので、自分の書きたい書籍の種類やカテゴリに合わせて、リフロー型か、ノンリフロー型かを決めるようにしましょう。