3ヶ月で原稿を完成させる計画を立てる

原稿を作成するスピードは、人によって異なります。
文章を書くのが得意な人は、一冊の本の原稿を書き上げるのに、1ヶ月程度でほとんど完成できる方もいらっしゃいます。

原稿って書くのって結構大変なんですが、できればスムーズに進めていきたいですね。



本を出版したいと思っても、最初はどのように進めたらいいのか、やることが漠然としすぎて、なかなか前に進めないという方も多くいらっしゃると思います。

そこで、ここでは、原稿を執筆するときの大まかな進め方についてご紹介させていただきます。

目次

3ヶ月で完成させることを目標とする

何かを始めるには、“目標を決める”ということが非常に重要です。
また、目標を決めてからその目標を達成するためのスケジュールを立てていくことで、無駄な時間をかけることなく、人は行動に移すことができるようになります。

そして、原稿の執筆作業に関しては、まずは、“3ヶ月間で原稿を完成させる”ということを意識してみてください。

※これまでの経験上、だいたい3ヶ月もあれば、白地(まったく原稿がない状況)から原稿の完成まで到達できると思います。(もちろん、その人の書くスピードや、書く書籍の種類などにもよりますが、人は、大体3ヶ月完成を目安にした方が、モチベーションの維持ができ、原稿の完成まで継続して書き続けられる場合が多いので、本を書くのが初めての人は、3ヶ月完成を目安にしてください。)

1ヶ月目は、本のテーマ、コンセプト作り

原稿の執筆期間を3ヶ月とした場合、最初の1ヶ月でやるべきことは、本のテーマとコンセプト作りです。

「コンセプト作りに、1ヶ月間も時間をかける必要があるのか?」と思われるかもしれませんが、このコンセプト作りを外してしまうと、あまりいい作品を作ることができません。

そこで、ご自身の書きたい本のテーマとコンセプトは、入念に考える必要があります。
※この“本のテーマ、コンセプト作り”をしっかりとやると、次フェーズの原稿の執筆もスムーズにできるようになります。

また、この期間では、自分が書きたい本の関連書籍や資料集めをする必要も出てくるかと思いますので、実は、結構忙しい期間でもあります。

この期間での注意点

テーマ・コンセプト作りでは、自分が何を書きたいのか(あるいは、何を書いたらいいのか)わからない。というような状況に陥ることもあります。

その場合は、自分の興味がある分野や、書きたいテーマの関連書籍を読んでみることで、なんとなく自分の書きたいテーマをイメージすることができるようになります。

もし、自分の書きたい本のコンセプト作りに困ったら、一度書店や図書館に足を運んで、関連書籍をパラパラとめくってみてください。自分の書きたいテーマをより具体的にイメージできるようになると思います。

2ヶ月目は、執筆作業

自分の本のテーマやコンセプトが決まったら、2か月目は、実際にどんどん原稿を書いていきます。

そして、2か月目の執筆作業のポイントは、表現方法や誤字脱字などの細かい点を気にしないで、どんどん書いていくということです。

※この段階で、わかりやすい表現にこだわったり、誤字脱字を気にしていては、なかなか原稿が進みません。細かい点は、最後の1ヶ月間で、嫌と言うほど、原稿の見直しをしていくことになりますので、2か月目は、自分の想いをそのまま原稿に落とし込んでいきましょう。

この期間での注意点

原稿の執筆作業は、誰もが、“産みの苦しみ”を味わう期間です。(創作活動の一番大変な作業で、一番楽しい作業でもあります。)

原稿がなかなか進まないときや、どうも書きたいことがうまく書けない場合は、テーマ・コンセプトで読みこんだ資料に目を通したり、関連書籍を読み返してみたりすることで、自分の固まった頭をほぐすことができます。

また、どうしても原稿が進まない場合は、一度、原稿執筆作業から離れてリラックスすることも大切です。※この時、映画や漫画などを見たりすると、脳がリラックスして、ふっとアイデアが浮かんだりします。

3ヶ月目は、編集と校正作業

さて、1ヶ月かけて、めでたく原稿を書きあげたあとは、残り1ヶ月で、編集と校正作業に入ります。※ほとんどの方は、自分の編集者がいるわけではありませんので、この編集作業も自分自身でやる必要があります。

編集作業に関しては、原稿を改めて読んでみて、文章の構成や分かりづらい部分などをチェックして、見直していきます。(※この段階で、章の順番を逆にしたりすることも結構あります。)

また、具体的な校正作業に関しては、下記の3点について注意するように心がけましょう。

  • 固有名刺のチェック
  • 名前の間違いは、人の気持ちを不快にする可能性が高い部分です。
    原稿に、人や会社名などの固有名詞がある場合は、その固有名刺に間違いがないかをしっかりとチェックするようにしましょう。

  • 誤字脱字のチェック
  • 誤字脱字は、著者がどれだけ慎重に書いても、どうしても起こってしまう事象です。

    どうしても自分で気づけない場合がほとんどですので、自分以外の第三者にチェックしてもらったり、文章チェックツールを使ってみるなど、工夫することが必要となります。電子書籍の校正・推敲方法

  • 校正作業による文章の不具合
  • 校正作業では、さまざまな箇所を変更することになりますので、その際発生した文章の乱れ(不具合)も生じることも多々あります。せっかく時間をかけてやった校正作業で、文章がおかしくなってしまってはもったいないので、最後まで細かくチェックすることが大切です。

この期間での注意点

原稿執筆完了後は、すぐに、“編集、校正作業”に移るのではなく、2,3日は、原稿から離れることが大切です。

2,3日原稿から離れることで、著者から読者という立場で、改めて原稿をチェックすることができるようになります。

※また、友人・知人の方に読んでもらえるようであれば、第三者に読んでもらうようにしましょう。別の人間が読むことで、自分では気が付かなかった間違えなどに気づいてもらえることが多々あります。

書きあげるポイントは、習慣化

最後に、原稿を書き上げるポイントについて、再度ご紹介させていただきます。

原稿を書き続けるためには、ある程度の忍耐力が必要となります。

特に最初の1週間は、“本を書く”という行為を、習慣化するために、毎日、最低でも30分以上は、執筆作業に向かってください。

また、

“一日で書けた文字数を手帳にメモしておく”

など、書き続けるモチベーションを維持し、途中で挫折しない工夫も必要となります。

ぜひ、原稿の執筆作業は、楽しみながら実施していただければと思います。