電子書籍の印税率と価格設定について
2019/01/31
自分の書籍が販売され、その本が売れた後、アマゾンからロイヤリティが支払われます。
ロイヤリティ(印税)が自分の銀行口座に振り込まれることは、とても嬉しいものです。
KDPのロイヤリティは、一定のルールがありますので、ここでご紹介させていただきます。
めでたくKindle本用の原稿ができたとしたら、次は書籍の販売価格を決めます。
AmazonでKindle本を販売する場合、販売価格をある程度自由に決められます。電子書籍の価格は、高すぎてもあまり売れませんし、安すぎると利益が低くなってしまいます。そこで、電子書籍の販売価格を決めるのは、戦略的に決める必要があるのです。
ここでは、Kindle書籍の印税率と価格設定についてご紹介します。
原稿を一生懸命書き終え、電子書籍の作成も完了し、表紙デザインも用意できたら、ようやく書籍の価格の設定ができます。
実は、この価格設定は、非常に迷う点であり、Kindleストアの条件や制約がごちゃごちゃとあるため、混乱してしまうところです。※ここでは、なるべくわかりやすく解説していきますので、あなたの電子書籍の価格決定の際に参考にしていただければと思います。
現在、アマゾンのサイトは見ると、Kindle本は無料で配布されているものから、高いもので数千円の書籍が販売されております。
「一体、自分の本はいくらくらいで売ればいいのだろうか?」
と、誰もが一度は悩むと思います。
ご自身で出版された電子書籍の価格設定権は、あなたにあるため、著者であるあなた自身が決める必要があります。
ロイヤリティの選択から価格を決める
まず、価格の設定についてですが、一番オーソドックなやり方は、ロイヤリティの選択から価格を決める方法です。
現在、アマゾンのKindle書籍のロイヤリティは、以下の2つから選択することとなっています。
1)35%
2)70%
一見すると、70%の方が、圧倒的に有利な気がします。しかし、Kindle書籍のロイヤリティ選択には、とても複雑な条件があり、人によっては、35%を選択される場合もあります。
70%のロイヤリティを選択する条件とは?
70%のロイヤリティを選択すると、いろいろな制約があります。
ここでは、特徴的な3点をご紹介しておきます。
1)KDPセレクトへの登録が必要
2)配信コストが別途かかる
3)設定価格に条件がある
70%のロイヤリティを設定するには、この3つの条件を満たす必要があります。
それぞれ、簡単にご説明します。
1)KDPセレクトへの登録が必要
KDPセレクトとは、アマゾンが用意している販売促進プログラムですが、このKDPセレクトに登録すると、最初の90日間は、Kindleストア以外では電子書籍の販売ができません。
2)配信コストが別途かかる
2つ目の配信コストとは、購入者が書籍をダウンロードする際にかかる費用です。この費用も70%のロイヤリティを選択するとかかってきます。ただ、通信費用は、1MB当たり1円となっており、通常の書籍などの場合にはそこまで気にすることのない費用です。
3)設定価格に条件がある
最後は、設定価格です。
実は、70%のロイヤリティを選択すると、販売価格の範囲が決まってしまいます。70%のロイヤリティを選択した場合の価格レンジは、次の通りです。
70%のロイヤリティを選択したときの価格帯
- 250円~1,250円
著者は、この250円~1,250円の間であれば、自由に価格が決められます。
以上、このような条件がありますので、ここで覚えておいてください。
※もっと詳しくKDPセレクトについて知りたい方はこちらの記事をご覧ください。これを読めば理解できる!KDPセレクトのまとめ
35%のロイヤリティのメリット
では、35%のロイヤリティのメリットは何かというと、70%のロイヤリティの条件が無くなることです。
具体的には、KDPセレクトに登録する必要がないので、アマゾン以外の電子書籍ストアで販売できたり、通信費用がかかりません。通信費用については、画像などを多く利用して、データが重たい場合は、35%を選択した方が有利な場合もあります。
また、価格についても、35%のロイヤリティを選択すると、下記の価格の間で自由に決めることができます。
35%のロイヤリティを選択したときの価格帯
- 99円~20,000円(3MB以下の場合)
- 200円~20,000円(3MB~10MBの場合)
- 300円~20,000円(10MB以上)
販売価格は、マーケティング戦略的に決めること
ここまで、KDPの価格決定に関する条件についていろいろとお伝えしましたが、これらの条件を踏まえたうえで、最後は戦略的に決めることをおすすめします。
もし、あなたの書籍をより多くの方に読んでもらいたいと思えば、やはり、価格も安くする必要がありますし、ある程度、価格を上げて、利益や自己ブランド向上に貢献させたいと思うのであれば、価格を上げる必要があります。書籍の内容や出版する目的によって販売価格も変わりますので、しっかりと考える必要があります。
もし、あなたが何か事業をされていて、広告宣伝も含めた書籍出版の場合、販売価格を低く設定して多くの方に手を取ってもらいやすくする必要がありますし、書籍の販売自体である程度の収入がほしい場合は、価格を高く設定して70%のロイヤリティを選択する必要があります。
ここは、あなたの書籍の販売の目的に合わせて設定することとなります。
しかし、実際にいくらにすべきかは、自分の作った本と同じカテゴリーの書籍はいくらくらいで販売されているかも確認することをおすすめします。ただ、一番重要な点は、価格に見合った適正な価格をつけることです。価格が適正な場合、読者の方が良いレビューを書いてくれるかもしれません。そして、良いレビューが書かれた書籍は、新しい読者を獲得しやすくなります。是非、適正な価格を見極めて、最大限の利益を得ていただければと思います。
最後は、著者であるあなたが決めることになりますが、どこにポイントを絞るかを検討して決定していただければと思います。また、価格については、随時変更可能となりますので、あまりにも高く設定しすぎてしまい、販売が伸びないのであれば、途中で価格を下げることもできます。
是非、いろいろと試行錯誤をしてみて、一番いい価格を見つけていただければと思います。
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