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書店と電子書籍ストアの違い

      2019/01/31

本棚の画像

これまでは、本を販売する場所は、街の本屋さんや、大型ブックセンターなど実際の書店しかありませんでした。しかし、アマゾンが日本にやってきたため、インターネット上での販売が主流になってきています。あなたもこれまでにアマゾンで本を購入したことがあるでしょうか?書店には書店のいいところがありますが、インターネットで本を購入する利点もあります。

ここでは、書店とアマゾンなどの電子書籍ストアの違いについてお話します。

これまでの出版ビジネス

これまでの書店のビジネスは、実はふつうの小売業とは違いました。書籍を仕入れて、お客様に販売するという簡単なものではなく、委託販売制度と呼ばれる制度の中で、書籍の販売ビジネスが成り立っていました。

委託販売制度とは、版権を持つ出版社が、街の本屋さんや書店に、本の販売を委託する制度です。具体的には、書店は、取次店を通じて、出版社から書籍を仕入れますが、これは購入しているのでなく、本を預かっているのです。

つまり、あくまでも預かっただけですので、出版社へ返品することができます。通常の小売業とは異なり、「売れ残りで在庫になる」というリスクがないのです。そこで、出版社はこの制度を利用して、大量流通、大量販売を可能にしていました。

これからの出版ビジネス

一方、電子書籍ストアの場合、書籍の実物がありませんので、基本的に在庫という概念自体がありません。また、出版にかかるコスト(紙代や印刷代)も、ほとんどかからないため、出版の自由度がかなり上がります。これまででは、出版社側で、採算がとれないと思われた本は、出版できませんでしたが、電子書籍ストアでの販売であれば、リスクを少なくして出版することができます。また、個人の方もわざわざ出版社を通さずに直接お客様に本を届けることができます。

このように、これまでの書店の販売とはまったく異なったアプローチができるのが、電子書籍出版の面白いところだと思います。

紙の書籍の定価と電子書籍の価格について

積み立てた本の画像

通常、紙の書籍は、再販制度という販売制度があり、書籍を定価で販売しています。なぜ新品の書籍は、お店によって価格が同一なのかというと、この再販制度が関わってきています。

再販制度は、出版社が書籍や雑誌の定価を決定し、書店は、定価で販売しなければいけない制度です。通常、このような再販行為は、独占禁止法に違反するため、禁止をされているのですが、例外として、本や雑誌、新聞などは、禁止されていません。※家電製品でもお店によって価格が違い、そこで企業間の価格競争をおこないますが、そのような競争が起きないのがこれまでの出版業界でした。

この再販制度は、すべての書店が同じ価格で販売するため、値引き競争をせずに、一定の利益率を確保できるというメリットがあります。しかし、逆に、独自の価格を設定できないために、競争力を強化しにくいというデメリットもありました。

一方で、電子書籍ストアの場合は、再販制度が適用されません。もちろん、これは、価格が自由に決められるため、価格競争に巻き込まれる可能性もありますが、ビジネスとしての面白味もあります。そして、価格が自由化された方が、消費者にとっては、良い点が多いものです。なぜなら、消費者は、企業間の価格競争により、安く本を購入できるメリットがあるからです。

また、電子書籍は、すべてがデータのやり取りで済むため、配送コストや紙や印刷代がかからないため、利益を得やすいビジネスであることは間違いありません。また、出版社を通さずに販売すれば、不必要なマージンを取られることもありませんので、個人ひとり一人が出版社として本を販売することも可能です。

さまざまなメリットが存在する電子書籍出版は、今後の市場成長率も高い予想がされています。この波に乗れるかどうかも含めて、今後の出版業界は、非常に注目を浴びています。

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