はじめて電子出版したい人が予め知っておくべきこと
2019/01/31
「電子書籍を出版したいけど、なんとなく不安…。」
ここでは、これまで様々な方の出版を手伝ってきた経験から、これから初めて電子書籍を出版したいと思う方が、予め知っておいた方がいいことをまとめさせていただきました。
出版目的を明確にする(※よくある3パターンのご紹介)
まず最初に、これまで電子書籍を実際に出版した方が、実際には、どんな目的を持っていたかをご参考にしていただければと思います。
以下に、人が電子書籍出版をめざす、よくある3つの理由をご紹介させていただきます。
目標を明確にすることが、達成までの近道になりますので、自分自身のゴールを明確にしてみてください。※あなたはどのパターンに当てはまるのか(あるいは、当てはまらないか)を、ご確認いただければと思います。
印税収入のための出版
これは、もちろん、一番多くあるケースです。書籍を出版するからには、その対価、印税を取得したいと思うのは当然です。
そして、ご存知の通り、アマゾンKindleのロイヤリティは、最大70%と大きいです。※ご参考:電子書籍のロイヤリティについて(Amazon Kindle)
そのため、自分の本が一体どれくらい売れて、いくらくらい手元に入るのか?ということを考えることは、電子書籍の出版に対する大切なモチベーションになります。(最初は皮算用でいいので、目標を明確にしておきましょう。)
ビジネスへの集客
最近では、単に印税目的の出版よりも、自分がいまやっているビジネスへの集客目的で出版する方も増えていききます。
ビジネスへの集客を目的とする場合、電子書籍内にホームページへのリンクを張り、書籍は無料で配ることにより、より多くの人にアプローチができるようになります。ご参考:電子書籍を無料配布した方がいいケース
これは、ある意味、アマゾンサイトを、自分のビジネスの広告サイトとして、割り切って使うケースです。しかも、この販売促進は、90日毎に無料で利用できることが素晴らしい点です。
※もし、すでに、ご自身で商売をやっている場合は、電子書籍を販売促進ツールとして活用することも考えてみてください。
自己ブランディング
時代の変化とともに、自己ブランドを確立する価値の大きさは、よりその存在意義を増しています。
たとえば、いまの時代、TwitterやFacebook、インスタグラムなどのソーシャルメディアの台頭により、テレビCMでの広告宣伝よりも、自分がリアルに知っている友人、知人が発信した情報の方が、受け手は、よりその情報を注意深く見る傾向があります。(テレビCMに感化されてモノを買うより、自分の友人がすすめた商品を買う可能性の方が高いです。)
そのため、いまや、個人の情報配信力が、その影響力を増し続けているのです。
そんな時代背景の中、著者自身(もしくは、会社)のブランディングのために電子書籍を出版される方もいらっしゃいます。
たとえば、本業はコンサルタントをしている方が、電子書籍を出版して、自分自身のブランディングを強化するために出版される場合もあります。もしくは、マッサージ店を営んでいる方が、身体のことに関する書籍を執筆することもあります。
これらは、全て自己ブランディングのための出版です。
ということで、ここではよくある電子出版の目的の3パターンをご紹介させていただきました。
ご自身の出版目的を明確にすることで、書籍の執筆がはかどることもあります。どうしても、筆が進まなくなったら、そもそも、なぜ、出版をしたいのかを再度確認することをおすすめします。
書籍の内容がしょぼいと絶対売れません。しかも、それだけでなく…
これも、とても大切なことなのでお伝えさせていただきますが、書籍の内容がしょぼいと、その書籍は売れませんし、ビジネスへの集客もできません。もちろん、著者のブランドを構築することもできません。
だから、大前提として、書籍の内容は、超、超大切です。
いくら素晴らしい販売促進策を考えて実施しても、書籍の内容がいまいちだと売れません。(もっと言うと、最初は少し売れるかもしれまえんが、売れ続けることはありません。なぜなら、アマゾンレビューに星1つや星2つのレビューが並んでしまうからです。)
だから、書籍の内容は、しっかりと練りに練る必要があります。是非、このこともしっかりと覚えておいてください。
誰に向けての本かを考えて、リサーチする
書籍の内容をしっかりと考える方法の一つが、『その本は、一体誰に向けての本なのか?』ということを具体的に明確にしておくということです。
たとえば、英語関係の本を出版したいと思った人は、その本は、単なる英語を学びたい人に向けてではなく、初心者向けの本なのか、TOEICレベルで800点以上の方向けなのかを事細かく考えておく必要があります。
たとえば、これは簡単な例ですが、ただ単に、“英語学習のための本”というタイトルで売り出すよりも、“英語をゼロから学びたい人が、最初に読む本”とした方が、よりその人に刺さるタイトルになります。もちろん、内容も初心者向けで分かりやすい内容にします。
そのため、書籍を執筆する際には、必ずリサーチと誰向けの本なのかを明確にしてください。
あなたの書籍は、どんな人に“読んでよかった”と思ってもらいたいでしょうか?書籍を書く前に、ぜひ、このことを考えてみてください。
出版前に販売促進策を練ること
これは、何度もお伝えして申し訳ないのですが、販売促進策は、電子書籍の内容を超えることはできません。(書籍の内容が素晴らしい!というのは大前提です。これは当たり前のことですが、どうしても、忘れがちなので改めて書かせていただきました。)
しかし、残念ながら、最近は、Kindle本を出版する人は、最初のころと比べると多く存在するようになりましたので、書籍の内容のすばらしさだけでは、販売数を増やすことができません。
書籍の内容にプラスして、やはり、『その本をどう売るか?』という販売促進策が必要があります。
そのため、これから電子出版をしたいという方は、販売促進策もしっかりと考える必要があります。著者自身のSNSマーケティングはもちろん、販売サイト、著者専用のオリジナルサイトを構築するのは最低限やるべきことだと言えます。※ご参考:電子書籍の販売促進方法について
著者として活動するには、アマゾン出版は必須
現在、スマートフォンからアマゾンサイトへアクセスする人は、月間で、2,800万人以上います。ページビューで言うと、13憶PV以上です。
また、パソコンからのアクセスは、月間2,000万人以上。ページビューは、11憶PV以上です。両方合わせると、4,800万人。24憶PV。ホント、凄すぎます…。
だからこそ、著者として、このむちゃくちゃ多いアクセスを誇るサイトを使わない手はないです。
なので、あなたが初めて電子本を出版する際には、まずは、絶対、アマゾンへの出版は、必須です。
その他のプラットフォーム、例えば、楽天やAppleストアは後でもいいです。(しかも、KDPでは、他のプラットフォームで出版すると、ロイヤリティが35%となってしまいますので、どうしても他のプラットフォームにも出版したい場合を除き、基本的には、アマゾンサイトだけの方がロイヤリティも有利になります。)
最後に:とりあえず出版したいけど、書くことが無いという方へ
大変申し訳ないですが、“とりあえず出版したい”とか、“書くことが無い”という方は、いまは、まだ出版をしないでください。
とりあえず、本を出版したい!と言う方が、無理やり文章を書いても、書きたい内容に情熱が入らないので、良い内容の本ができません。
良い本ができないと、書籍の販売数も増えませんし、アマゾンレビューも酷評を書かれてしまい、精神的にショックを受けてしまいます。(もしかしたら、出版なんてしなければ良かったと後悔してしまうかもしれません。)
そのため、いまは書くことがない方は、まずは、じっくりと自分の書きたい内容やネタ探し、リサーチに注力してください。(書籍の出版は、ある程度簡単になりましたが、だからと言って、書籍の内容は適当でいいということではありません。)
じゃあ、いつ出版したらいいのかと言うと、一度、書いたものを人に読んでもらって、人から、『これ面白いね!』と言われたら、その本は出版してもいいと思います。(1人を喜ばせることができる書籍は、数多くの人を喜ばせることができる本です。)
まとめ
ということで、これから電子出版をしたいと思っている方は、このようなポイントに気を付けていただければと思います。
- 出版の目標を明確にして、リサーチする。
- 出版後の販売促進策も考えておく
- 未完璧な状態で出版しない。(他人に一度読んでもらって反応を見ておく。)
以上、ご参考まで。
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